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打率1割未満の新規事業開発の成功に向けて

新規事業(創る/借りる/買う)に必要な顧客資産の棚卸し〜事業のローンチ、事業成功までTSUNAGU為に全力でお手伝いします。

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★新規事業開発における課題

新規事業の創出における課題は主に2つです。1つは有望な新事業領域を十分に探索できないこと。もう1つは、アイデアを事業化に向けて適切に磨き上げていく仕組みがないことです。新規事業開発において、過去の成功体験にとらわれてしまい既存事業の延長線上にあるアイデアしか生み出せない企業は非常に多いです。また、うまくアイデアを 生み出せた場合も、顧客が本当に存在していて、顧客の課題を本当に解決できるのか、十分な検証をせずに事業化を急ぎ失敗する企業がほとんどです。

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★TSUNAGUの新規事業開発支援

新規事業開発における企業の課題をクライアント伴走型で乗り越えていく独自のスタイルでご支援を行っております。新規事業が事業化を決定するまでのステップは「アイデア創出フェーズ」と「事業化検証フェーズ」の大きく2つに分けています。自社の理念や文化にフィットし、かつ市場で勝てる事業機会を見つけ出した上で、事業化する価値があるだけの顧客の実在、顧客の課題解決を提供していくことができるのかお客様と一緒に徹底的に検証していきます。
多くの企業が新たな収益の柱となる新規事業開発にチャレンジしていますが、その成功確率は極めて低いのが現状です。デジタル化、技術の進展によって、サービス・商品の開発はしやすくなっていますが、儲かる事業、成長し続ける事業に育てることが非常に難しくなっているからです。新規事業開発が失敗してしまう原因を踏まえ、成功確率をあげていくためのヒントをお伝えいたします。

新規事業は失敗する確率が高い?

「新事業の成功数」は「①アイデア数」×「②事業化成功率」×「③収益化成功率」で決まりますが、この3つの要素を全てクリアできる確率(新事業の成功確率)は、約1割と言われます。アイデアがそもそも出ないのか、事業にならないのか、儲からないのか、どこでつまずいているのかを振り返ることが重要です。

経済産業省の新事業の取組みに関する調査データによると、28.6%の企業が「新事業が成功した」と回答していますが、成功したと回答した企業のうち、約50%の企業の経常利益率は増加していません。つまり、7割が「新事業を創り出すこと」ができず、さらに5割が「儲かる事業にすること」ができず、トータル8~9割の新事業が失敗しているということになります。

大企業の新規事業トレンド

新事業創りといっても、検討のアプローチは様々で、アプローチによって難しさも異なります。近年の大企業での新事業の検討トレンドをみると、下記の5つのテーマが増えてきています。

  • 既存事業のビジネスモデル転換(モノ売りからコト売り、さらに、サブスクモデルへの転換など)

  • コア技術を活かした周辺業界進出

  • 顧客基盤を活かしたデータビジネス展開

  • オープンイノベーション・スタートアップ買収による新事業創出

  • 社会課題解決型の新規事業創出

実際にコンサルを活用して検討した企業の事例をみてみると、①から⑤になるにつれて、難易度が高くなり、検討に苦労をされている企業が多い傾向にあります。①~③は事業や技術、顧客といった確たる要素を前提に議論できる一方、④~⑤は議論の前提となる要素が少なく、着想、アイデア次第で成果が大きく変わってくるためです。
【出典】経済産業省「第3章 新事業展開の促進」

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新規事業が失敗する主な理由

なぜこれほどまでに、新規事業を成功させることは難しいのでしょうか。実は、新事業を生み出せない大企業特有の不都合な真実があります。皆さんの会社に該当していないか、チェックしてみて下さい。

要因①:「今までの成功」が新しい着想の足かせに

現代では、顧客ニーズの多くがすでに満たされ、製品やサービスも日々増え続けています。そのため、新たな課題を見つけて解決するか、既にある課題を新たな方法で解決する必要があります。つまり、今までやってきたことや常識・慣習に縛られず、いかに多くの「着想」を持てるかがカギを握るのです。
しかし、長年同じ業界、ビジネス、会社に属していると、考え方や行動様式が定着し、それがバイアスとなって、新しい発想をすることは難しくなります。これは人の脳科学的な特性であるため、簡単には回避できません。特に、成功したビジネスや勝ちパターンがある大企業ほど、その考えや前提から抜け出すことが難しくなります。

 

要因②:「厳密な業績管理」が価値創りを止めてしまう

既存事業を確実に成長させるためには、業績・KPI・進捗管理を徹底することは非常に重要です。しかし、新事業創りにおいては、まず、何が価値になるかを模索し、磨き、それを提供する仕組みを作ることが必要です。この段階で、業績・数字を追うことを重視してしまうと、目先の売上につながることを優先してしまい、結果、事業の価値創りがおざなりになってしまいます。事業をリリースすることはできるかもしれませんが、儲け続ける段階で失敗してしまうリスクが高まってしまうのです。
また、大企業では、意思決定、決裁プロセスが厳密なため、社内決裁を通すための会議が幾重にも重なっており、一つのアクションをするにも多くの時間がかかってしまいます。その結果、他の競合やベンチャー企業に先を越され、チャンスを逸してしまうのです。

 

要因③:ハングリー精神を持ちづらく、スピード感・想いが不足

起業をして事業を創る場合には、日々減っていくお金に焦りながら、掲げたビジョンと想いを実現するため、ひたすらに走り続ける必要があります。一方、大企業での新事業創りは、常に給与がでて、たとえ、新事業が失敗しても職を失うわけではない、安定した環境の中でのチャレンジです。その結果、検討スピードが遅くなり、うまくいかなかった時に“なんとしても乗り越えていく”底力が出にくいことがあります。大企業という恵まれた環境の中で、いかにハングリー精神を持ち続けられるかという非常に難しいチャレンジに向き合わなければならないのです。

要因④:検討推進リーダーのメンタルが続かない

新規事業の立ち上げは想像以上にハードであるにも関わらず、経験したことがない人には理解してもらいにくい悩みです。またすぐに成果がでるわけではないため、うまくいかなかったことばかりが目立ち、指摘されてしまうため、リーダーが疲弊してしまいやすいのです。これはリーダー本人のイントレプレナーシップややる気に問題があるのではなく、失敗を許さない組織文化やサポート体制不足に起因します。最近では、新事業を進めるリーダー向けにコーチングやカウンセリングを提供しながら、新事業推進をサポートするという動きも出始めているほど、リーダーのメンタル問題は重要になっています
 

要因⑤:新事業推進チームのダイバーシティ不足

近年の新事業創りでは、AI(人工知能)やIoTに代表されるようなデジタル技術、サブスクリプションやプラットフォームのような新たなビジネスモデル、システムエンジニアやデザイナーと日々議論しながら作り上げるUX/UIを重視したビジネス創りなど、既存事業で得た経験・スキルでは補完できないチャレンジばかりです。そのため、こうした専門知見やビジネス創りのスキルをもったメンバーで構成するチームが不可欠になります。一方、大企業では、人材の配置転換もしやすいため、社内メンバーだけで構成されたチームで進めることが多く、検討がとん挫してしまうことが多いのです。
 

新規事業を成功させるために重要なポイント

それでは、大企業が新規事業を成功に導くためにはどうすれば良いのでしょうか。継続的に新規事業を生み出している企業は、立ち上げのステップごとにある共通のポイントを抑えています。
 

ポイント1:「良いアイデア/事業」の定義は明確ですか?

どのような市場で、どのような課題を解決する事業を創るのか、どの程度の事業規模(インパクト)のある事業を目指すのかが決まっていないまま、アイデア出しを始めるケースが非常に多くあります。具体的な条件やルールがないまま、アイデア出しをしようとしても、聞いたことのあるアイデアが多く出てしまったり、どのアイデアがよいのかを評価することが難しくなってしまいます。自社が「良い新規事業」と認める条件を設定しておくことで、部内のメンバーの共通の価値観を醸成し、アイデアの発想や有望アイデアの検討をスムーズに進めることが出来るのです。
 

ポイント2:今のアイデアは「MUST HAVE」なものですか?

「こんなサービスがあったらいいな(NICE TO HAVE)」というアイデアはたくさん出すことができますが、顧客にとって絶対に必要不可欠な「MUST HAVE」なサービスを目指す必要があります。こうしたサービス・事業を創る場合には、今の課題解決策に比べ、品質、スピード、価格などの観点の中で、どれか圧倒的に優れている点を創る必要があります。出てきたアイデアを評価する際には、ぜひ徹底してこの基準で評価をしてみて下さい。
 

ポイント3:顧客の「今の声」にとらわれすぎていませんか?

事業創りにおいて、顧客の声は当然大事ですが、顧客の要望通りに事業を創っても必ずしも成功するわけではないことに注意してください。なぜなら、顧客の声は「今のニーズ」であって、「未来のチャンスにつながるニーズ」とは限らないからです。特に大企業の場合、顧客基盤があるため、顧客の声が常に届きます。これはチャンスでもありますが、一方、「今のニーズ」に引っ張られてしまうリスクにもなる諸刃の剣です。顧客と対話し、悩みや要望を聞いた時に重要なのは「どの顧客の声を反映するか」、さらに言えば、「どの顧客の声を無視するか」を決めることです。すべての声を反映しようとすると、総花的な事業になり、いつのまにか特徴・強みがないアイデアに成り下がってしまうため、ターゲットとなるユーザーを絞った検討が必要です。
 

ポイント4:業績管理ではなく、「仮説検証管理」は徹底できていますか?

解決する課題やその解決策が具体的になってきたときに、大事になるのは、その仮説を検証していくことです。最初に考えた通りに事業がうまくいくことはほぼ100%ありません。また計画したアクションや業績をしっかり管理したとしても事業が成功するわけではありません。
この課題の原因は何か、もっといい解決策はないか、どうすれば顧客の行動が変わるのか…こうした問いに対して、常にベストなアイデアを探し、磨き続けることが重要になります。毎週、どの仮説を検証しているのか、その結果、どのようにベストなアイデアに近づいているのかを振り返る機会を設けることをお勧めします。

 

ポイント5:「失敗を活かせる準備」はできていますか?

新規事業は失敗こそが成功への道しるべです。仮説を検証すれば、必ず、失敗が生じます。重要なことは、いかに早く、多くの失敗を経験できるか、そして、その失敗を活かせるかということです。しかし、失敗はだれしも嫌なことですし、社内の評価が下がらないか心配になります。そのため、こうした心配を払しょくし、安心して取り組める組織文化作りが必要になるのです。ある企業では、失敗をするたびに報酬を与える制度を作ったり、また失敗をデータに残し、それぞれの失敗からの学びをノウハウとして整理・分析している企業もあります。「失敗には価値がある」という認識を社内で浸透させ、かつ、実際の行動で示していくことが重要になります。
 

ポイント6:「諦める基準・撤退プラン」は決まっていますか?

失敗が必要とは言え、どこまでも失敗をし続けるわけにはいきません。そのため、これ以上はもうチャレンジ・失敗はできないという最終ラインの基準を決めておく必要があります。大企業の場合、金銭的・人的リソースに余裕があるため、どうしても一度始めた事業に対して投資し続けてしまう傾向があります。一生懸命考え、創ってきた事業をあきらめるのはもったいないという「サンクコスト」の心理が働くのです。こうした状況を避けるため、あらかじめ、新事業を止めるタイミング、条件を決めておくこと、そして、複数の事業案をポートフォリオとして管理し、あきらめる事業が出てきても全体として成功すればよい状態を作っていくことが大事になります。
 

新規事業の成功確率をさらに上げる方法

これまでご紹介したポイントに加え、さらに成功確率を高めるには、新事業を推進するチーム、人材のスキルアップが不可欠です。行動力や発想力など必要なスキルは様々ですが、特に重要なのは「仮説を発想する力」そして「冷静に検証する力」です。事業を創り、営むために必要なのは、常に変化を捉え、仮説をたて、情報を集め、仮説をアップデートし、価値を最大化することです。こうした行動を徹底し、事業を成功させている方の行動の特徴を2つだけご紹介します。
 

無駄になることを恐れず、徹底的に情報に触れること

「イノベーション=新しいものをつなぐこと(新結合)」とシュンペーターが提唱している通り、新事業は課題と解決策をつなぐことに他なりません。そのため、課題、解決策に関する情報量が多ければ多いほど、つながる確率も高まります。効率的に、合理的に検討を進める場合には、必要最低限の情報をいかに的確に集めるかが重要になりますが、新事業を考える際には、“必要か分からないものも含め”情報を幅広くインプットすることが大切です。何が役立つ情報かは後になってみないと分かりません。好奇心の赴くままに色々な情報に触れておくことが、よい仮説をひらめく可能性を高めることにつながります。最近では、オンラインセミナーや動画コンテンツ、専門家へのインタビューなどを通じて、様々な分野の最新情報に触れやすくなっていますが、こうした機会を活かせるかどうかが今後の新事業創出力を左右していくのかもしれません。
 

仮説をアップデートし続けること

仮説とは、現時点での「最善と思えている解」です。新たな情報が加われば、必ず“最善”は変わります。つまり、日々仮説は変わり続けていくものだということです。成功しているスタートアップの経営者のインタビューなどをみても、共通するのは、常にサービスを磨き続けている(=仮説をアップデートし続けている)という点です。自分が一度考えたことを変えるということは、非常に難しいことですが、新しい情報に対してフェアに向き合い、仮説を変えていくことができるか。この自分自身との勝負が、事業を創るということなのかもしれません。
 

新事業創りはますますスピード勝負に

スマホの普及にかかった時間は、パソコンが普及するまでにかかった時間の約半分以下と言われています。新事業の成長速度も早まっていますが、一方で、“新しさ”の寿命が短くなっているということです。つまり、いかに早くチャンスを見つけ、ビジネスを創り、磨き続けるかのスピードがますます重要になっています。スピードを高めていくために、必要な外部の力をいかに効果的に活用できるかということが、今後さらに重要になっていくのではないでしょうか。

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